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文档简介

退官記念最終講義

統合的知能エージェント

の構築に向けて

岡田直之

九州工業大学情報工学部2003年3月7日目次言語概念の体系的分類動図形の自然言語理解知識処理と情緒処理心の統合的モデル1.はじめに人工知能(AI)研究の歴史は,他の研究分野と同様,多様化(diversification)と専門化(specialization)の繰り返し1960年代初頭2000年代初頭主要カテゴリ自然言語処理パターン認識学習問題解決,など1.はじめに人工知能(AI)研究の歴史は,他の研究分野と同様,多様化(diversification)と専門化(specialization)の繰り返し1960年代初頭2000年代初頭

人工知能学会のカテゴリゼーション基礎・理論探索,プランニング,論理,知識表現,推論,ファジィ理論,不確実性推論,アルゴリズム,計算量など学習と発見帰納学習,演繹学習,戦略学習,類推,概念学習,事例ベース推論,データマイニング,テキストマイニング,Webマイニング,知識発見,発見科学など知識情報インフラストラクチャ知識獲得,知識共有,ナレッジ・マネージメント,知識ベース管理,知識データベース,オントロジー,エキスパートシステム,構築方法論,インターネット標準化,Web検索,Webインテリジェンス,Webマイニング,Webコミュニティ,コミュニティ支援,推薦システム,セマンティックWeb,Webサービス,デジタルライブラリ,XMLとメタデータなどAIアーキテクチャ・言語超並列人工知能,AIアーキテクチャ,AI言語,ソフトウェア設計,プログラミングなどエージェント・分散人工知能協調問題解決,エージェントの構造と機能,エージェント間通信,エージェントネット,学習エージェント,エージェント社会,人工社会と経済,エージェントプログラミングなど

創発システム人工生命,進化的計算,遺伝的アルゴリズム,免疫システム,強化学習,適応学習システム,コネクショニズムなど

自然言語自然言語理解,自然言語処理,対話処理,意図・談話理解,コーパス,機械翻訳,情報検索・抽出,音声認識・理解,音声対話処理,音声言語処理など

パターン理解画像認識・理解,シーン理解,動画像処理,視聴覚心理モデル,パターン組織化・検索など

認知と身体性知能ロボット,移動体知能,認知アーキテクチャ,シンボル・グラウンディング,認知科学,ユビキタスコンピューティングなど

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.はじめに人工知能(AI)研究の歴史は,他の研究分野と同様,多様化(diversification)と専門化(specialization)の繰り返し1960年代初頭2000年代初頭ときには立ち止り,振り返り,整理し,更なる発展に向けて”統合”することも肝要統合に向けてのアプローチAI研究の2本柱自然言語理解(NLU)とパターン認識-共通点

人の知能をブラックボックスと見たとき,入出力を通じて内部機能を解明するのに好個の素材

-相違点

NLU:主に記号処理による系列的,中枢的理解パターン認識:主に信号処理によ

る並列的,末梢的理解知能の両輪

-“知識”と“情緒”は互いに車の両輪の関係-一方を欠くと他方は十分機能しない.取り組みの姿勢-対象世界において,要素の基本的性質および複合体の構造を解明-得られた理論は実験によって検証,評価-難しい課題でも正面から取り組む.-自ら考える(先行研究は,参考にすれど,拘束されず).2.言語概念の体系的分類言葉は”心の窓”知能の解明とその応用において,言語のもつ意味内容,換言すると概念体系はもっとも重要な取り組みの課題意味表現に対する初期の提案

C.J.Fillmore’68Casegrammar(格文法)M.R.Quillian’68Semanticnetwork(意味ネットワーク)岡田&田町’69意味情報の表現と抽出R.Schank’72Conceptualdependency(概念依存性)Y.Wilks’75

Preferencesemantics(優先意味論)体系的な言語概念の分析はなかった.語彙概念の分析概念のカテゴリ-人の形成概念は,森羅万象に及ぶ.-言語の立場からは5種類のカテゴリ物,属性,事,空間・時間,およびその他-ただし漠然としたカテゴリゼーションで,計算論的な定義が求められた.概念形成過程に基づく計算論的定義-“物”とはなにか?知覚器で量および質を知覚できる個体

図2.1視覚器で知覚できる物---山-“状態”とはなにか?基本的には,いくつかの物の間の静的な相互関係図2.2状態----車の“中”の人-“属性”とはなにか?状態の特殊な場合で,基本的には“対象”と“基準”と間の“差”

図2.3”対象-基準”対---(山が木より)高い

~対象基準差-差を捉えるには,“物差し”が必要“高い“の物差し:

高さ(垂直方向の長さ)この物差しが,いわゆる”属性”を与える.-“事”とはなにか?基本的には,”前”状態から“後”状態への“変化”

変化前状態後状態前-状態後-状態図2.4事象の”前-後“状態対---(人が車から)出る-一般的に事象では,変化の“連続的過程”が大切-“空間”および“時間”とはなにか?基本的には,物,属性,あるいは事象を

“位置づける.“空間:場所の面から時間:経過の面から概念のフレーム表現

-概念一般

(w,(c1,c2,---,cf))

(v/a,

(evt/attr,(c01,c02,---,c0j)),

(agent,(c11,c12,---,c1k)),

(object,(c21,c22,---,c2l)),

(origin,(c31,c32,---,c3l)),

-------

(location,(c51,c52,---,c5p)),(time,(c61,c62,---,c6q)))図2・5事象/属性概念の格フレーム表現(出る,(evt,(exist_in_before(Agt),exist_in_after(Agt),

exist_in_before(Org),exist_in_after(Org),

inside_in_before(Agt,Org),move(Agt),

outside_in_after(Agt,Org)),(agent(Agt),(thing,movable)),(origin(Org),(thing,has_inside)),(time(Tm),(before,after)))要素概念対応する語との関連においてそれ以上分解できない概念複雑な概念要素概念を合成あるいは変形して得られる概念複雑な概念の形成”語構成論”を参考,発展-複合概念タイプA:二つの要素概念が論理的あるいは構文的に結合タイプB:いくつかの要素概念がスクリプトを構成-派生概念一つの要素概念から派生複雑な概念の形成要素概念から複雑な概念を形成する規則は?(”語構成論”を参考,発展)-複合概念タイプA:二つの要素概念が論理的あるいは構文的に結合タイプB:いくつかの要素概念がスクリプトを構成(悔しい,(目標に向けてプランを立てる,実現の可能性大,[期待]),(プランに沿って実行する,あと一息で失敗,[驚き],[悲しみ]),(繰り返し実行する,多大の努力による疲労,[悲しみ]),(放棄を決断する,できて当然のことができない,[怒り],[驚き],[悲しみ]),すぐに忘れられない)語彙概念の分類なぜ分類が必要?-機械処理に向けた概念データの蓄積-提案した分析理論の妥当性の検証分類の対象-日常の言語生活で使用頻度の高い,約3万2千語(国立国語研究所編:分類語彙表より)

2.1530

出入り出る出す出過ぎる出直すさし出す出ししぶる出しあうはみ出るはみ出すあふれ出るあふれ出す

--------入る入れるいる立ち入る乗り入れる踏み入れる押し入る分け入る忍びいる--------分類のアルゴリズム語の形態も考慮したアルゴリズムを導入start派生概念分類複合概念A分類複合概念B分類要素概念分類図2.6事象概念の分類手順end図2.7物概念のネットワーク分類の結果川属性事象本流川底激流急流清流大川小川瀬川底川面淀み瀞中流下流上流本支底面上中下水源河口N12(~する川)N11(川の部分)N13(~である川)全体・部分淀む流れる支流深い浅い激しい急だ清い大きい小さい表2.1属性/事象の要素概念番号サブカテゴリ属性/事象0・00精神/精神変化楽しい/怒る0・01感覚/感覚変化寒い/痛む1・00位置/変位深い/落ちる1・01向き/向き変化斜めだ/裏返す1・02形/変形鋭い/曲がる1・03質/変質柔らかい/腐る1・04量/変量多い/減らす1・05光/光変化暗い/光る1・06色/色変化赤い/赤らむつづく1・07熱/熱変化熱い/冷やす1・08力・勢い/力・勢い変化強い/強まる1・09音/音変化けたたましい/歌う1・10発生・出現・消滅あらわだ/現れる1・11開始・終了出し抜けだ/始まる1・12時間/時間変化すぐだ/過ぎる2・00継続絶え絶えだ/続く2・01有様うららかだ/そびえる3・00抽象等しい/適する4・00その他表2.2事象概念の格フレームタイプ例v(sbj)(水滴が)落ちるv(sbj,org)(煙が煙突から)出るv(sbj,goal)(太郎が郵便局に)行くv(sbj,ptn)(トラックがバスと)ぶつかるv(sbj,std)(子が親に)似る)v(sbj,obj)

(通行人が枝を)折るv(sbj,obj,org)(運転手が荷台から積荷を)降ろすv(sbj,obj,goal)(児童がランドセルに教科書を)入れるv(sbj,obj,inst)(人がさじで砂糖を)すくうv(sbj,obj,att)(人がそよ風を涼しく)感じるその他表2.3位置関係の要素概念サブカテゴリ関係向き上/下,前/後,左/右,横,隣領域内/外,側,周囲,沿い全体・部分表/裏,端,隅,奥,底,先,頂,へり,中,心交差・接触交わり,接触図2・8時間の要素概念の上位構造時間時間の関係特定の時間時刻時機季節時代生涯時点期間統計データ実際に分類した概念の数物概念自然物,人工物概念など4,200属性概念要素概念440複合概念A,B1,340派生概念280(つづく)事象概念要素概念1,200複合概念A,B1,850派生概念670空間・時間概念1,800--------------合計117,800以上の他,約1万1千概念についても同様の手法で分類できる見通しを得た.評価提案した分析理論により,日常の言語生活に必要な語彙概念3万2千の,約7割が把握可能残りの3割は,理論を若干拡張すれば把握可能自然言語理解に必要な基礎データが体系的に解明,蓄積できた.主な研究発表1973岡田,田町:自然語および図形解釈のための単純事象概念の分析および分類,電子通信学会論文誌,Vol.56D,No.9,pp.523-530.1980N.Okada:ConceptualTaxonomyofJapaneseVerbsforUnderstandingNaturalLanguage,Proc.COLING'80,pp.127-135.1991岡田:語の概念の表現と蓄積,電子情報通信学会.3.動図形の自然言語理解先駆者R.A.Kirsch-AIの揺籃期,図形と言語はまったく異なる情報源と考えられていた.-これを否定,共通の意味表現で統合処理を提案[Kirsch64]-しかし,言語の側からは,文の意味を支配する述語(動詞)の大半が“変化”を表現-彼は,変化の重要性に気づかず,静止図形のみ扱った.動図形理解の初期の取り組みN.Badler75Temporalsceneanalysis線画系列の自然言語記述(図形の側からの接近)M.Minsky75

Frametheory

図形に限らず,普遍的なデータ構造の提案本研究のアプローチ-意味内容事象概念のサブカテゴリの中で,もっとも数の多い”変位”に注目-入力図形手書きの線画像(前-後状態対)-処理手法ボトムアップとトップダウン解析の組合わせ-出力文日本語および英語の単文処理の流れ線画像読み取り雑音除去要素図形の認識生起事象の予測要素図形間の構造解析生起事象の理解文生成図3.1画像系列の自然言語理解ボトムアップトップダウンstartendボトムアップ過程線画像読み取りTVカメラを用いて,8角形走査により線分を追跡し,読み取る.図3・2線分追跡(a)8角形走査(b)8角形走査による線分追跡雑音処理特に,“手書き“に基く雑音に注目し,それらを除去する.(a)処理前(b)処理後図3・3処理例要素図形認識線画像を“グラフ“とみなして,入力図形とテンプレートの,ある節点対を出発点とし,あたかも”波紋”が広がるように両者の節点間の対応付けを行う.図3・4波紋的パターンマッチング(a)入力(b)テンプレートq1P3P2P1P4P5q3q5q2q4-波紋的パターンマッチの課題雑音の影響で,波紋の進行が行き詰る.-対応局所的:手書きに基く雑音を詳細に調査して対応(前述)大局的:波紋的パターンマッチを数段にわたって繰り返す.トップダウン過程-脈絡(contents)と注視(attentionalfocus)一連の脈絡においては,出現するすべての物や事象が認識されるわけではなく,注視された対象のみが認識される.この性質を利用して認識の効率を高める.-注視の規則1.タスクの実行中,その目標に関係するもの2.危険なもの3.好きなもの4.位置や形などが急に変化した場合--------図3・5変位事象の意味ネットワーク移動するぶつかる降りる触る出る行く歩く下がるV3V1V2+上下の移動(S,(T0,T1))((S,物),時間経過((T0,T1),保存(S,(T0,T1)))+(S,自力で移動可能+下方への移動(S,(T0,T1))+((S,足を持つ),歩く姿勢(S,(T0,T1)))+((S,向きを持つ),前進(S,(T0,T1)),接近(S,OT,(T0,T1)))+(接触(S,OT,T1))+((OF,内部あり),内(S,OF,(T0,T1))+((S,動物),(OF,乗物))+((OX,物),存在(OX,(T0,T1)))外(S,OF,(T0,T1))+短い時間経過((T0,T1))-生起事象の予測と検証(出る,(evt,(exist_in_before(Agt),exist_in_after(Agt),

exist_in_before(Org),exist_in_after(Org),

inside_in_before(Agt,Org),move(Agt),

outside_in_after(Agt,Org))(agent(Agt),(thing,movable)),(origin(Org),(thing,has_inside)),(time(Tm),(before,after)))構造解析いくつかの手法-数値計算-論理演算-記号処理-テンプレートマッチング図3・6数値計算---前進方向ベクトルu移動ベクトルmSi図3・7“内外”Sj-Metzgerの法則ゲシュタルト心理学における,複雑な線図形の認識滑らかな線分:2つの線分が180度で接すると連続して知覚されやすい.取り囲み:輪郭線で取り囲まれた部分は,そうでない部分より認められやすい.図3・7記号処理----ゲシュタルト手法に基く分節、認識(a)複合図形(b)テンプレート図3・8テンプレートマッチング---“走る”姿勢(a)入力(b)テンプレート単文の生成事象ごとに与えられている格フレームに動詞と名詞を埋め込む.実験要素的線画の認識約150の手書き線図形の認識図形系列の言語理解前状態後状態1)人(4)が移る.6)人(4)が車に向かう(1).2)人(4)が通る(1).7)人(4)が車に行く(1).3)人(4)が歩く.8)人(4)車に来る(1).4)人(4)が進む(1).9)人(4)が車に寄る.5)人(4)が家から出る(1)10)人(4)が車に近寄る.11)人(4)が車に迫る.図3・10前-後状態対の言語理解図3・11図形系列の言語理解t=t0t=t1t=t2t=t3t=t4t=t5人(4)が家の中にいる.t=t0

----------------人(4)が家から出る(1)t=t1

人(4)が車に乗る(1)----------------t=t2

車が走る(2)車が木にぶつかる鳥(1)が木から離れる(1)人(3)が車から降りる(1)----------------t=t3

----------------t=t5

----------------t=t4評価要素的線画の認識約150の要素的線画の,88%を正しく認識.95%まで改善可能.雑音を含む,節点数が数十の線画認識に有効意味内容変位を対象としたが,心理的事象を除くほぼすべてのサブカテゴリに応用可能(→[Badler75])歴史的意義動図形の理解を言語の側から体系的に理論化する,世界に先駆ての取

り組みとなった.主な研究発表1976岡田,田町:動図形の意味解釈とその自然語記述---意味分析,電子情報通信学会誌(D),Vol.J59-D,No.5,pp.331-338.1979N.Okada:SUPP---UnderstandingMovingPicturePatternsBasedonLiguistic

Knowledge,Proc.IJCAI,pp.690-693.4.知識処理と情緒処理知と情

“智に働けば角が立つ.情にさおさせ

ば流される.意地を通せば窮屈だ.とかくに人の世は住みにくい.”

漱石@草枕情緒の研究は,心理学や生物学では活発.AIでは,なぜ遅れたか?-知識だけでも大きな課題で,情緒まで手が回らない.-いわゆる”非論理的”な対象で,コンピュータに馴染まない.-倫理的な領域に立ち入るのは,はばかられる.AIにおける初期の取り組み自然言語理解が中心J.G.Carbonell’80個性に基づく物語理解W.G.Lehnert’81情緒に基づく物語要約Pfeifer&Nicholas’85“割り込み”に基づく情緒の機構解明岡田’87言語理解における情緒モデル本研究のアプローチ-生起と反応一般的性質とアルゴリズムの解明-情緒と知識の関係役割分担の明確化

情緒概念の分析Plutchikの多因子分析論-進化論の流れを汲む[Plutchik60]によると,情緒には”基本情緒”とそれらの

“変形,合成情緒”とがある.-基本情緒対極をなす8種類:喜び/悲しみ,受容/嫌悪,驚き/期待,怒り/恐れ基本情緒の生起特徴の分析-児童レベルの形成概念を対象として,イソップ物語などを素材に分析-主な特徴生理的快/不快心理的快/不快目標実現---情報収集計画結果対人関係---仲間意識優劣図4.1喜びの階層的特徴(喜び(現状態は前状態よりも好都合(生理的(内的な快;外的な快);心理的(目標実現(情報収集(思惑通り;発見;判明);計画(立案);実行結果(完遂;獲得;有効));対人関係(仲間意識(同意;同感;協力;仲直り);優劣関係(優越;賞賛;服従;厚遇;保護)));その他))))複雑な情緒(悔しい,(目標に向けてプランを立てる,実現の可能性大,[期待]),(プランに沿って実行する,あと一息で失敗,[驚き],[悲しみ]),(繰り返し実行する,多大の努力による疲労,[悲しみ]),(放棄を決断する,できて当然のことができない,[怒り],[驚き],[悲しみ]),すぐに忘れられない)図4.2“悔しい”のフレーム表現情緒の生起生起のタイプ-反射的(reflective)外界からの突然の刺激や体内の際立った生理変化に基づいて無意識的に生起.とっさの反応を引き起こす.-塾考的(deliberative)意識的な認知過程を経て生起.入力に応じ推論過程を経て反応を引き起こす.反射的処理1)情報の収集外的/内的知覚器で刺激を受理2)生起条件とのパターンマッチ粗い認識と短時間でのパターンマッチ熟考的処理1)情報の収集脈絡における“注視”に基づいて外界,内界の情報を収集2)情報の解釈快/不快,損/得などの価値評価に沿っ

た解釈3)生起条件とのパターンマッチ多様で,浅いレベルの条件によるパターンマッチ情緒の強さ図4.3強さの変化情緒の反応一般的傾向“快”をもたらす入力刺激に対しては促進的,また“不快”をもたらすそれには抑制的な反応を示す.反応のタイプ-自由型-制約型

自由型入力に対し素直に情緒を生起させ,その生起要因に促進的/回避的行動をとる.時には,実行中のタスクを放棄することもある.制約型タスクに課せられた情緒状態に沿って振舞い,時には自己の情緒を抑制する.知識との関係言語表現知識は動詞,情緒は形容詞客観と主観知識は,知り得たこと(情報)の蓄積情緒は,情報の主観的解釈,評価情緒による評価快なるものは高く,不快なるものは低い.評価のパターン人の性格や個性を形成実験寓話の世界の主人公の模擬-行動過程における自由型目標実現の過程で生起した情緒を音楽に自動変換する(後に提示).-対話過程における制約型相手を勧誘するタスクにおいて自己の気持ちを抑制する.図4.4情緒生起サブシステム認識表出推考記憶言語情緒悔しさ・・・喜び思惑通り内的な快実行結果計画情報収集対人関係目標実現心理的生理的驚き怒り悲しみ・・・賞賛獲得完遂発見生理メモリ現状態行動結果行動行動予定プラン生成行動ログエピソード情緒批評発話文理解・・・・・・・・・・・・・・・・・・記憶模擬対話ポン太(P)がコン吉(K)を勧誘K1やあ.P2こんにちは.K3どこへ?P4川へ魚釣りに.K5面白そうだね.P6それで君は?K7館の池に水を飲みに.のどがからから.(つづく)P8館はあぶないよ.K9どうして?P10さっき通ったら人声が聞こえたよ.K11ほんとう?どうしよう,困ったな.P12僕と一緒に川へ行かない?K13遠いよ.P14でも水がつめたくて,おいしいよ.K15じゃあ,行こう.冷たくて,おいいしよtentative_acceptance(R-PLAN)図4・5談話解析と心理解析のインタラクションdialoguemodel

understand(E-PLAN)persuade_to_abandon(E-Plan)accept(R-PLAN)refuse_for_drawback(R-PLAN)inform(E-PLAN)utteranceplanningpersuade_to_accept(R-PLAN)deny_drawback(R-PLAN)inform_advantage(R-PLAN)understand_drawback(R-PLAN)persuade_to_abandon(E-Plan)persuade_to_abandon(E-Plan)actionplanningemotionlanguageanalysislanguagegenerationseek_advantage(R-PLAN)seek_drawback(R-PLAN)seek_drawback(E-PLAN)---------------(E7)“I’mgoingtothepondinthemansionto---.”(E13)“Well,it’sfar.”(R12)“Whydon’tyoucometotheriverwithme?”(R14)“Butthewaterthereiscoldandtasty.”messageflowtop-downpredictiondialoguestatetrackingdialoguestatetransitionintentionrecognition評価概念分析児童レベルの基本情緒の性質が明らかになった.生起処理“非論理的”とされた情緒の,生起アルゴリズムを明らかにした.反応処理行動と対話を例に取り,複雑な反応の機構を明らかにした.歴史的意義AIにおいては,情緒も,知識同様に重要な課題であることを啓蒙した.主な研究発表1987岡田:知識と情緒の表現,情報処理九州シンポジウム講演集,pp.47-65.1997徳久,岡田:パターン理解的手法に基づく知能エージェントの情緒生起,情報処理学会論文誌,Vol.39,No.8,pp.2440-2451.

5.心の統合的モデル心の全体像-心の振舞いは,奥が深くかつ幅が広い.-あまりの深さと広さのため,全体像の把握は,”不可能”に近い困難さを伴うとされてきた.統合的モデルへの要請-計算可能なモデルであることコンピュータにより,模擬,実現できる.-心理学的諸機能が説明できること知覚,認識,欲求,本能,情緒,推論,判断,プランニング,創造,学習,記憶,忘却,表情,行動など-生理学的諸機能と対応付け可能なこと神経細胞の機構や振舞いなど従来の提案-M.Minsky’85TheSocietyofMindマルチエージェントシステムとしての心-岡田’87心のモデル心の領域と階層に基くモデルP.N.Johnson-Laird’88AnIntoro-

ductiontoCognitiveScience認知科学的知見の体系化本研究のアプローチ-計算技法心の全体をカバーできる自律分散方式を採用-機能のカテゴリ諸機能を整理し,いくつかのカテゴリとそれらの間の関係を明確化する.-知識のレベル生理レベルの信号から概念レベルの記号までを階層的に対応付ける.心のモデル計算技法-Minsky流のマルチエージェントシステム-”μエージェント“と呼ばれる,自律分散マイクロプロセッサを導入し,それらの集合体として各種機能を実装

μagent(name(名称),domain(所属領域),input(活性化条件を示す入力メッセージ),

execution(実行プログラム),

memory(記憶データ),

description(振舞いと結果の記述),

output(出力メッセージ))図5.1μエージェントのフレーム表現活性化連鎖μエージェント群の“活性化連鎖”によって,心の諸機能が実現される.図5.2

活性化連鎖認識推論行動機能のカテゴリ種々の機能は,基本的に次の6つのカテゴリ(領域)で把握できると見做す.-認識:内/外界からの入力信号を受理し,その内容を事実として把握-推考:入力に基く推論,設計,創造など,狭義の“思考”活動-情緒:欲求を含む内外の入力を主観的に評価し,出力に向けて示唆-表出:推考の結果に基き,入力への反応としての表情,音声,動作など-記憶:心理活動に必要なデータを提供すると共に,データを受理し,蓄積-言語:心理活動の記述身体的機能以下の2つを加える.-知覚器:外界の入力を受理する5感と内界の入力(乾き,飢えあるいは時計など)を受理する器官-効果器:顔の表情,音声の発生,手足の動作,などを制御する器官認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.3機能のカテゴリ---心の領域認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.4認識の部分領域事象認識部構造理解部物認識部属性認識部内部状態認識部認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.5情緒の部分領域欲求生起部情緒生起部認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.6推考の部分領域管理部プランニング部推論部プラン展開制御器割り込み制御器プラン生成器評価器模擬器対話推論行動推論危険性実現可能性・・・・・・・・・・・・・・・・存在性、ほか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・認識・人間の存在性・交差点1認識・人間の存在性・館1前1認識・人間の存在性・館1の池1認識・人間の存在性・池1認識・人間の存在性・猟師小屋1前1認識・人間の存在性・館1のぶどう棚1認識・人間の存在性・橋1の東1認識・滑る可能性・池1認識・転ぶ可能性・池1認識・落ちる可能性・池1認識・溺れる可能性・池1認識・風邪をひく可能性・池1認識・凍死する可能性・池1認識・滑る可能性・館1の池1認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.7表出の部分領域表情部動作部移動部認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.8記憶の部分領域エピソード部自然界モデル部人間界モデル部プランの知識行動プラン対話プラン情緒生起の知識情緒,上位特徴心的状態推論の知識心的状態推論規則喜び悲しみ怒り驚き生理的心理的目標実現対人関係情報収集計画実行結果・・・・・・・・・・・・・・・悔しさ認識表出推考記憶情緒知覚器効果器言語心(脳)(渇き,飢え,…)身体外界(情景,言葉,…)(行動,言葉,…)図5.9言語の部分領域解析部生成部語彙部文法規則部意味解析器形態素・構文解析器談話解析器意味生成器形態素・構文生成器談話生成器知識のレベル知識の抽象化過程,換言すると概念の形成過程に沿ったレベル化-レベル1生データ知覚器で受理したあるいは効果器を動かす,生のアナログ信号生理機構とのインタフェース-レベル2知覚的/運動的特徴生データの形状を留める,デジタル的特徴-レベル3概念的特徴知覚的特徴を表現する記号-レベル4要素概念概念的特徴を束ねて構成される概念.多くは単語表現される.-レベル5概念系要素概念が合成されたフレームやネットワークなど.あるものは単語表現される.生データ知覚的特徴概念的特徴連結概念要素概念(物質)屋根がある、壁がある、部屋がある

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.中から外への移動,主体はもの,....長さの差,主体は垂直方向,....視覚抽出する関連づける構成する行く高いVi人間車行く家Ni動くもの内部のあるものis_ais_aAgentOriginAi買い物をするものを得る現金/カード店

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.,,…,,…,,…(外界)(事)(属性)(内界)図5.10知識のレベル---心の階層心の振る舞い“イソップワールド“プロジェクトイソップ物語の環境やそこに登場する主人公を素材児童レベルの心理的ならびに物理的活動のシミュレーションものがたりとても暑いある日のこと,きつねがあちこち歩き回っていました.---.庭の隅に,ぶどうでおおわれた高い棚がありました.----“このぶどうをいくつか食べてやろう.”---それできつねは,ぶどうめがけてとびつきました.---何度もためしたにもかかわらず,彼の足は一番低い房にもとどかなかったのです.---自分の失敗を認めるかわりに,きつねは甘い紫色のぶどうにほえかかりました.“やいぶどう,お前は,きっとすっぱいに違いないから,食べてやらないぞ.”推考(p水を探して飲む,(タイプ1,(もし回りに水があれば,それをのむ)),(タイプ2,((もし住処にいるなら,水がめの水を飲む),(もし野原にいるなら,((住処に帰って,水がめの水を飲む),(橋の下に行って,小川の水を飲む)),(もし山にいるなら,清水に行って,それを飲む))),(タイプ3,(検索(容器,水)),検索(場所,水))))図5・11プランオペレータ情緒領域認識領域記憶領域表出領域推論部活性化連鎖---領域の内外図5・12処理の流れプラン知識自然界推論心的状態推論推考領域言語領域管理部プランニング部プラン生成器模擬器評価器知覚器渇きのどを潤したい目標「のどを潤す」池に水があるだろうすみかの水瓶に水がある池に人間はいないだろう効果器プラン展開制御器割り込み制御器プラン「水を飲む」プラン「果物を食べる」情緒領域認識領域記憶領域表出領域推論部活性化連鎖---領域の内外プラン知識自然界推論心的状態推論推考領域言語領域管理部プランニング部プラン生成器模擬器評価器館の池に移動知覚器効果器図5・12処理の流れプラン展開制御器割り込み制御器プラン「館の池に水を飲みに行く」図5・13前-後状態対の認識レベル5レベル4レベル3レベル1(前状態イメージ)(後状態イメージ)(前後状態対)レベル2p_特徴_胴p_特徴_頭c_特徴_胴c_特徴_頭概念_人概念_車p_特徴_内部″------------c_移動p_特徴_胴p_特徴_頭----c_特徴_胴c_特徴_頭----概念_車概念_人----p_特徴_外部p_特徴_胴p_特徴_頭----c_特徴_胴c_特徴_頭--------p_移動p_特徴_内部″c_特徴_胴c_特徴_頭--------p_特徴_胴p_特徴_頭----p_特徴_外部格枠_出るp_移動c_移動事象_人が車から出る概念_人概念_車概念_車概念_人格枠_出る活性化連鎖---レベルの間自律分散と中央集権Q.自律分散方式に,中央集権の管理機構は不要か?A.割り込みやプラン展開などには,制御μエージェントが必要.情緒領域認識領域記憶領域表出領域推論部図5・14割り込みの例プラン知識自然界推論心的状態推論推考領域言語領域管理部プランニング部プラン生成器模擬器評価器知覚器ズドンッ!しゃがんで草むらに隠れるプラン展開制御器割り込み制御器処理の一時中断移動を中断情緒領域認識領域記憶領域表出領域推論部図5・14割り込みの例プラン知識自然界推論心的状態推論推考領域言語領域管理部プランニング部プラン生成器模擬器評価器知覚器プラン制御器割り込み制御器しゃがんで草むらに隠れる危険なものは認識されない割り込みから復帰中断したプランを再評価言語の役割心の中のできごとを“記述”する.-意味生成過程非言語的なμエージェントの活動を言語の深層格フレームで表現-談話生成過程意味生成された一連の深層格フレームを構造化ならびに要約する.記述過程-意味生成---μエージェントの活性化

知覚器効果器認識推考表出情緒言語記憶渇きが高い欲求「潤い」を生起する目標「のどを潤す」を生成するプラン「水を飲む」を展開するプラン「館の池の水を飲む」を生成するプラン「館の池の水を飲む」を実行する池に行く図5・15活性化連鎖認識領域言語領域生成部解析部情緒領域意味生成器談話生成器表出領域推考領域記憶領域短期記憶図5・16意味生成μagent(name(μエージェント名),domain(領域名),input(入力部),execution(実行部),

memory(記憶部

description(処理の内容),output(出力部),).図5・17局所的構造化知覚器効果器認識推考表出情緒言語記憶[高い,[[sbj,渇き]]][生起する,[[agt,コン吉],[obj,[欲求,渇き]]]][生成する,[[agt,コン吉],[obj,[目標,

[潤す,[[agt,コン吉],[obj,のど]]]]]]][展開する,[[agt,コン吉],[obj,[プラン,

[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水]]]]]]][行く,[[agt,コン吉],[dst,池]]][実行する,[[agt,コン吉],[obj,[プラン,

[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水],[loc,館の池]]]]]]][生成する,[[agt,コン吉],[obj,[プラン,

[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水],[loc,館の池]]]]]]]プラン:[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水]]]プラン:[食べる,[[agt,コン吉],[obj,水分の多い果物]]]プラン:[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水],[loc,館の池]]]行動:[行く,[[agt,コン吉],[dst,池]]](失敗)プラン:[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水],[loc,人家]]]]プラン:[移動する,[[agt,コン吉]]]プラン:[行く,[[agt,コン吉],[dst,池]]]プラン:[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水],[loc,住処]]]]プラン:[飲む,[[agt,コン吉],[obj,水],[loc,河原]]]]目標:[潤す,[[agt,コン吉],[obj,のど]]]プラン:[潤す,[[agt,コン吉],[obj,のど]]]欲求:渇き-談話生成---局所的構造化-大局的構造化シナリオの重要部分として,以下に注目(i)初期設定(ii)欲求・情緒と最終目標(iii)具体的企画と実行結果(iv)企画を変更させる欲求、情緒、認識あるいは行動(v)最終目標実現のための最終行為と結果要約レベルレベル1:(ii)および(v)レベル2:

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